最後の学会、最後の日の記録(2)「セイクリア大司教ダリウスは、我々の研究は即ち創造であり、ゆえに教理を破ったと述べた。彼が正しいのか?もし彼が正しければ、ルペオンはなぜ我等に研究のための好奇心を与えられたか。ならば、彼は間違っているのか?彼が間違っているなら、なぜルペオンは彼の偽りによる混乱を見守るだけなのだろうか。神は我等を…」ジェルマンは司祭叙品式以来手放したことのない自分のロザリオを見下ろした。「神の創造物である人間の限界を規定することこそ、神に対する冒涜だと思い、今までこの塔を導いてきた。しかし最近の解せないことが積もり…今日に至ったのだ。」彼が力を入れると、永遠に壊れなそうだったロザリオが床に落ちて散らばった。つま先にぶつかるロザリオの珠を見ながら、学者達は目を閉じた。「あれほど我らが神を求め叫んでいた時、神は不在だった。」選択の瞬間だった。長い年月にかけて研ぎ澄まされた決定の刃は、すでに未来に向かっていた。 隠されたストーリーオブジェクト: - 1 選択の岐路#1/5 - 2 選択の岐路#2/5 - 3 選択の岐路#3/5 - 4 選択の岐路#4/5 - 5 選択の岐路#5/5 |