最後の学会、最後の日の記録(1)薄暗い夜明けだった。研究していて何度も迎えていた、いつものような夜明けだった。にもかかわらず、学会で席を守っていた学者達は、しばらく窓の外の夜明けに目を奪われた。約束でもしたかのように舞い降りた沈黙の中で誰かが言い出した。「光はいずこから来るのか。ジェルマン司教だった。「ルペオンが私達に創造することを禁じられたならば…我等は創造のできる存在なのか?」「司教!」とある学者が大慌てで彼を止めようとしたが、他の人々はむしろその学者を阻止した。「創造することの許されない権能なら、それを禁じられた我等は皆、権能を持っているのだろうか?誰もが権能を持っているなら、それを権能と行ってもいいのか?」「……」「皆が創造の権能を持っているなら、我等はなぜこうも軟弱なのか。なぜラサモア大火の前で、あそこまで無力だったのか」「……」まるで独り言のように聞こえる口調だったが、それに込められた意味は無視できないものだった。学者達の目が静かに輝き始めた。わざと知らんぷりをしていた矛盾に、彼らの指導者が触れた瞬間だった。後日、この瞬間を振り返ってある人は戦慄を感じたと言い、他の人は恐怖を感じたと言った。(近くで次の内容を探してみよう。) 隠されたストーリーオブジェクト: - 1 選択の岐路#1/5 - 2 選択の岐路#2/5 - 3 選択の岐路#3/5 - 4 選択の岐路#4/5 - 5 選択の岐路#5/5 |