最後の学会ー3日目の記録破門に対応するために象牙の塔に自らを閉じ込めたまま、学会を続けて3日目になる日だった。象牙の塔所属の学者全員がそこに集い、彼らが黒くなった目のクマと眉間を擦る回数がだんだん増えていた。「太初の律法の禁ずる行動は、即ち創造です。これのせいで教理に反することになるなら、創造という行動さえしなければ…」「話がずっと繰り返されるようですが、もう一度申し上げます。太初の律法のいう通りのその創造の範囲が曖昧です」若い学者の言葉を遮り、誰かが断固として言った。すると、学者達の目が異彩を放ち始めた。「その通りです。解釈する者によって変わることもまた、問題です。もし私達が魔法を研究して新しい術式を作る行為が創造の範疇に入るとしたら?研究の結果から、新しい道具を作り出すことすら創造と定義付けたら、どうなる?」「創造しない研究だけをすることもできるのでは。禁止する理由を理解し、それを受け入れれば破門を免れるでしょう。」「では、何のために研究するのですか?彼らが言う創造を欠かした研究に、何の意味があると?」それぞれの言葉には一理ある上、正解の定まっていないものだった。破門に対応する方法を探る学会だったが、3日間その方向が決まらなかった理由はここに起因していた。「対抗するということは顧慮していませんか?彼らの曖昧な基準に合わせなければならないと思われているのではないと信じています。」「まさか…内戦を起こそう、とでも?ありえない…戦争だけは避けなければ!」激烈な意見が飛び交う討論の場で、ジェルマン司教は頬杖をしたまま、深い想念にふけていた。…(後略)…(近くで次の内容を探してみよう。) 隠されたストーリーオブジェクト: - 1 選択の岐路#1/5 - 2 選択の岐路#2/5 - 3 選択の岐路#3/5 - 4 選択の岐路#4/5 - 5 選択の岐路#5/5 |