治療薬開発-爆発後47日目随分長い間、日誌を書いていなかった。左腕がほぼ壊れてしまったからだ。死者の密封処理を終えてから、治療薬の開発に成功した。臨床実験を行った患者の体が崩壊を止めたのが幸いだった。だが…恐らく彼らは、永久に変異したままの様だ。魔力に特化するシーリンの体は、汚染した魔力にも適応してしまったのだ。女王陛下が助けて下さると仰ったが、断らせていただいた。今この状況で女王陛下まで被害が及べば、ロヘンデルの立場が危うくなる。ここは徹底して、私達の手で解決しなければならない。治療薬を使えば、これ以上、魔力が転移する事は無かろう。そうなれば、恐らく私の仕事も終えるだろう。暫くはきついだろうが…結局、私達は克服できるだろう。私はそう信じている。さて、荷物をまとめる時間だ。イレーネ嬢は喜んでいるが…あのネベールの目が忘れられない。あの時、何と答えていれば良かったのだろうか。何も思いつかない。 隠されたストーリーオブジェクト: - 1 言えなかった言葉#1/5 - 2 言えなかった言葉#2/5 - 3 言えなかった言葉#3/5 - 4 言えなかった言葉#4/5 - 5 言えなかった言葉#5/5 |